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9話 わたしのヒーローの証

Aвтор: みみっく
last update Последнее обновление: 2025-08-27 02:35:08

 下着だけを履いた状態で、鏡に映る自分を見る。上半身は裸だ。男だし……別にヒナの前で着替えても良いよな? さっきあいつも俺の前でTシャツ一枚で出てきたくらいだし。そんな理屈が頭をよぎる。

 着替えの部屋着は一応リビングに用意していたので、脱衣所を出てリビングで着替えることにした。リビングへ向かう廊下を歩く間も、ヒナが俺の服を見てどう思うか、どんな反応をするか、そんなことばかりが頭を巡り、足元がふわふわするのを感じた。

♢ヒナ視点

 リビングのソファに座るヒナは、落ち着かない様子でそわそわしていた。ユウマがお風呂から出てくるのを待つ時間は、こんなにも長く感じるものなのかと、柄にもなく緊張している自分に戸惑いを覚える。浴室のドアの向こうから、シャワーの止まる音、そしてやがてユウマの足音が近づいてくるのが聞こえた。そのたびに、胸のドキドキが高まるのを感じる。

 足音がリビングの手前で止まる。振り向きたい衝動を必死に抑えながら、ヒナは視線だけをそっと向けた。すると、視界に飛び込んできたのは、予想だにしない光景だった。ユウマが、下着だけを身につけた姿でそこに立っていたのだ。

 湯気を含んだ彼の肌は少し赤みを帯び、鍛えられた肩や背中には、まだ水滴が光っているように見えた。その逞しい背中と、そこから覗く肉体的なラインに、ヒナの顔は一気に熱くなる。男子の裸なんて、これまで一度たりとも見たことがない。ましてや、それがユウマだなんて。

 思わず、盗み見る自分に少し笑いが込み上げてくる。ソファに座ったまま、その背中に向けて、ヒナはまるで小悪魔のような笑みを浮かべた。目の前の光景に心臓の鼓動が早まるのを感じながら、彼女は自分の鼓動の数を、一つ、また一つと数え始めた。

 ふと、ユウマが床に置いていた服へと手を伸ばした瞬間――そのわずかな動きに合わせて、彼の胸と腹がチラリと露わになる。

 瞬間、ヒナの呼吸が止まった。

 そこには、等間隔に刻まれた鋭い傷跡。皮膚に深く残る痛みの記憶。それは有刺鉄線の残酷さをそのまま語るような、忘れようとしても目を逸らせない証。

 ヒナは、何かに打ち抜かれたようにその場に立ち尽くす。彼が見せていない痛み、語っていない過去。そのすべてが、目の前の痕跡に宿っていた。

 ――やっぱり、間違いない。この人は、あの時わたしを助けてくれた“ユウマ”だ。わたしのヒーロー。

 心が震えた。感情が、思い出が、今この瞬間と重なっていく。彼女はもう、冗談半分で見ていた自分には戻れない。

 あの傷は、痛々しくて、目を逸らしたくなるほどだった。だけど―― わたしにとっては、それは“ヒーローの証”だった。 彼が黙って背負ってきた痛み。そのすべてが、この胸に刻まれていた。

♢ヒナの回想

 あの日の記憶は、何度時が流れても、鮮やかな痛みを伴って彼女の心に焼き付いていた。それは、小学校の自然教室での出来事だった。

♢激流の中の光

 夏の日差しが照りつける中、きらめく川面は無邪気な子供たちの笑い声で満ちていた。ヒナは好奇心旺盛な性格も相まって、他の子よりも夢中になって川遊びをしていた。しかし、夢中になるあまり、禁止されていた川辺の、さらに深い場所へと足を踏み入れてしまった。足元に生えた苔で滑りやすくなった岩に、無防備な足がとられる。

「きゃっ!」

 バランスを崩した瞬間、足元をすくうように激しい流れが彼女の体を襲った。冷たい水が身体に絡みつき、あっという間に重心が崩れる。ヒナの細い体は、制御不能な激流へと引きずり込まれそうになる。必死に手を伸ばすが、掴むものは何もない。恐怖に顔が引き攣り、全身から血の気が引いていくのが分かった。

 その時、視界の隅に、迷いのない黒い影が飛び込んできた。

「ヒナ!」

 声が聞こえた次の瞬間、ユウマは躊躇なく、立ち入り禁止の有刺鉄線の柵を乗り越えていた。錆びた鉄線が彼の服を裂き、肉に食い込む音が微かに響く。しかし、彼は一切の痛みに顔色を変えず、ただひたすらに彼女へと手を伸ばした。

 ユウマの手が、水に濡れて冷たくなったヒナの手首を強く掴んだ。彼の指は冷たい水のせいで痺れているはずなのに、その力強さにヒナは微かな希望を見出す。彼女と、激流に引っ張られる自身の体重が、ユウマの身体を有刺鉄線の鋭い刃へと押し下げていく。ザリ、という嫌な音と共に、彼の腹部と胸に鉄線が深く食い込むのが見えた。白いシャツがみるみるうちに赤く染まり、血がポタリ、ポタリと冷たい水面へと滴り落ちていく。

 ユウマは、歯を食いしばり、痛みに顔を歪ませながらも、決して声一つ上げなかった。彼の眉間には深い皺が刻まれ、唇はきつく結ばれている。それでも、その瞳はひたすらにヒナだけを捉え、決して諦めることなく、細い腕を懸命に引き上げていく。

 周囲にいた子供たちは、その恐ろしい光景に息を呑み、金縛りにあったようにその場に立ち尽くしていた。悲鳴を上げることすらできず、ただ遠巻きに見ていることしかできない。誰もが恐怖に足がすくみ、ユウマとヒナの元へ駆け寄ることさえできない中、ただ彼だけが、自分の身の危険を顧みず、彼女の命を最優先して動いていた。その真っ直ぐな瞳には、恐怖も迷いも一切なかった。

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